PhantomRose　スクリプト⑪

　ゲーム内部のセーブ・ロードを行うための準備を行います。

　セーブ・ロードの対象は GameData クラスとします。
Unity のセーブ・ロード機能は PlayerPrefs クラスがありますが、このクラスではクラス全体をセーブ・ロードすることができません。

　代わりに Newtonsoft より提供されている JsonConvert クラスを利用して、GameData をまとめセーブ・ロードできるようにします。
これは GameData クラスをシリアライズして文字列情報に置き換え、それをセーブ・ロードすることで実現しています。

　まずは Newtonsoft のライブラリをインポートし、それを活用したクラスを用意します。
　
　次の手順では、GameData クラスをピュアクラスに変更し、シリアライズ可能な状態に状態にします。

設計

　GameData クラスをピュアクラスに変更し、クラス全体をセーブできる状態にします。
ただし、GameData はシングルトンクラスであり、そのままですと GameData への参照がなくなってしまい不便です。
そこで新しく GameDataManager クラスをシングルトンクラスとして作成し、その中で GameData クラスを管理するように設計を変更します。

　この状態にすることで、GameData については、GameDataManager を通じてアクセスする状態を作りだし、
いままでと同じようにシングルトンのようにどこのクラスからでも参照できるようにします。

NewtonSoft のインポート

　こちらの記事を参考に、Newtonsoft.Json ライブラリをインポートしてください。

　https://qiita.com/kazuma_f/items/55a0b7ff628ab596e...

PlayerPrefsHelperクラスの作成

　static クラスとして PlayerPrefsHelper クラスを作成します。
これは Unity の PlayerPrefs クラスの各機能を利用しやすいように包括的に管理しているヘルパークラスです。

　このクラス内に用意するメソッドにおいて JsonConvert クラスを利用し、
GameData クラスを１つの情報としてまとめてセーブ・ロードを行えるようにします。

PlayerPrefsHelper.cs

<= クリックすると開きます。

using UnityEngine;
using Newtonsoft.Json;

/// <summary>
/// 指定したクラスをstring型のJson形式でPlayerPrefsクラスにセーブ・ロードするためのHelperクラス
/// </summary>
public static class PlayerPrefsHelper
{
    /// <summary>
    /// 指定したキーのデータが存在しているか確認
    /// </summary>
    /// <param name="key"></param>
    /// <returns></returns>
    public static bool ExistsData(string key)
    {
        return PlayerPrefs.HasKey(key);
    }

    /// <summary>
    /// 指定されたオブジェクトのデータをセーブ
    /// </summary>
    /// <typeparam name="T"></typeparam>
    /// <param name="key"></param>
    /// <param name="obj"></param>
    public static void Save<T>(string key, T obj)
    {
        // オブジェクトのデータをJson形式に変換
        string json = JsonUtility.ToJson(obj);

        PlayerPrefs.SetString(key, json);
        PlayerPrefs.Save();

        Debug.Log($"{key}をセーブしました");
    }

    /// <summary>
    /// 指定されたオブジェクトのデータをロード
    /// </summary>
    /// <typeparam name="T"></typeparam>
    /// <param name="key"></param>
    /// <returns></returns>
    public static T Load<T>(string key)
    {
        Debug.Log($"{key}をロードします");

        string json = PlayerPrefs.GetString(key);

        // 読み込む型を指定し、変換して取得
        return JsonUtility.FromJson<T>(json);
    }

    /// <summary>
    /// 指定したデータを削除
    /// </summary>
    /// <param name="key"></param>
    public static void ClearSaveData(string key)
    {
        PlayerPrefs.DeleteKey(key);

        Debug.Log($"{key}のデータを削除しました");
    }

    /// <summary>
    /// GameDataクラスをセーブ
    /// </summary>
    public static void SaveGameData()
    {
        // GameDataをJSONにシリアライズ
        string jsonString = JsonConvert.SerializeObject(GameDataManager.instance.gameData);

        // JSON文字列を保存
        PlayerPrefs.SetString(ConstData.GAME_DATA_SAVE_KEY, jsonString);
        PlayerPrefs.Save();

        Debug.Log($"{GameDataManager.instance.gameData}をセーブしました");
    }

    /// <summary>
    /// GameDataクラスをロード
    /// </summary>
    public static void LoadGameData()
    {
        // JSON文字列をロード
        string jsonString = PlayerPrefs.GetString(ConstData.GAME_DATA_SAVE_KEY);

        // JSON文字列をGameDataクラスにデシリアライズ
        GameDataManager.instance.gameData = JsonConvert.DeserializeObject<GameData>(jsonString);

        Debug.Log($"{GameDataManager.instance.gameData}をロードしました");
    }
}

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