パーリンノイズ(Mathf.PerlinNoise() メソッド)の活用例
最終更新：
orika_ex_miyako 2024年10月31日(木) 20:05:41履歴
パーリンノイズとは 
ゲームにおけるパーリンノイズとは、乱数処理の１つです。
完全な乱数ではなくて、指定した値をベースに、なだらかな乱数値を生成します。
例えば、ランダムな地形を生成したいような場合、完全な乱数にしてしまうと、地形の前後の起伏に連続性や規則性が見えない、不自然な作りになりがちです。
こういった部分にパーリンノイズを利用することで、地形の前後の繋がりを反映した乱数を利用して、自然な造形に見える地形を作成する、といったことが可能です。
同様の考えにより、エフェクトやアニメーションなど、利用方法は多岐に渡ります。
解説されているサイトも多いので、ぜひ学習しておきましょう。
Unity 公式スクリプトリファレンス
Mathf.PerlinNoise
https://docs.unity3d.com/ja/current/ScriptReferenc...
note
k1togami 様
[Unity][C#Script] 乱数を制するものは、ゲーム制作を制する。パーリンノイズ地形を制してしてみる編
ねこじゃらシティ 様
【Unity】パーリンノイズで様々な物を揺らす
https://nekojara.city/unity-perlin-noise-shake
kan のメモ帳
パーリンノイズ(PerlinNoise)とは【Unity】【パーリンノイズ】
https://kan-kikuchi.hatenablog.com/entry/What_is_P...
Mathf.PerlinNoise() メソッド
Mathf クラスには PerlinNoise(float x, float y) というメソッドがあります。
これは、2Dのパーリンノイズを生成するために使われます。
float noiseValue = Mathf.PerlinNoise(x, y);
このメソッドは x と y の2つの座標を引数に取り、それに対応するノイズ値（0から1の間の値）を返します。
このような特徴から、ゲームで自然な地形生成やランダムなエフェクトパターンを作成する際に使用されることが多いです。
活用方法 ー地形生成ー
パーリンノイズを使った地形生成は、ランダムなノイズを使って滑らかで自然なパターンを作り出すために利用されます。
通常のランダムノイズは、値が完全にランダムなため、連続するピクセルやポイントの間に急な変化があり、自然には見えません。
ですが、パーリンノイズは隣接する値が滑らかに変化するため、自然界に見られるような連続的なパターンを生成できます。
パーリンノイズを用いた地形生成の手順
１．グリッドに対するノイズの適用
2D地形を生成するためには、2Dグリッドを設定し、その各ポイントでパーリンノイズを使用します。
例えば、100x100の地形グリッドがある場合、各グリッドポイントに対して Mathf.PerlinNoise(x, y) を使い、その結果の値を地形の高さにマッピングします。
int width = 100;
int height = 100;
float scale = 10.0f;
for (int x = 0; x < width; x++) {
for (int y = 0; y < height; y++) {
// パーリンノイズの計算
float perlinValue = Mathf.PerlinNoise(x * scale, y * scale);
// ノイズ値を高さにマッピング
float terrainHeight = Mathf.Lerp(0, maxHeight, perlinValue);
// ここで地形メッシュやタイルマップの高さを設定
}
}
x * scale や y * scale は、ノイズパターンのスケールを調整するためです。
スケールを小さくすると、ノイズの変化が急になり、スケールを大きくすると、滑らかな変化が得られます。
Mathf.Lerp(0, maxHeight, perlinValue) では、0からmaxHeightの範囲内で地形の高さをノイズ値に基づいて設定しています。
２．スムーズで連続的な地形
パーリンノイズの特徴は、連続した値を与えると隣接するノイズ値が滑らかに変化します。
そのため急激な高さの変化がなく、連続的で自然な形状が生成されます。これにより、山や谷のような滑らかな地形が作りやすくなります。
３．オクターブの追加
より複雑でリアルな地形を作るために、異なるスケールや強度を持つパーリンノイズを複数重ねることがよくあります。
これを「オクターブ」と呼びます。
低周波ノイズ（大きな地形）と高周波ノイズ（小さな地形の細かいディテール）を組み合わせることで、山脈や小さな丘など、自然界で見られるような複雑な地形を作れます。
float GeneratePerlinNoise(float x, float y, int octaves, float persistence) {
float total = 0;
float frequency = 1;
float amplitude = 1;
float maxValue = 0;
for (int i = 0; i < octaves; i++) {
total += Mathf.PerlinNoise(x * frequency, y * frequency) * amplitude;
maxValue += amplitude;
amplitude *= persistence;
frequency *= 2;
}
return total / maxValue;
}
octaves：ノイズを重ねる回数。これにより細かいディテールが増える。 persistence：各オクターブの振幅を減少させる係数。これにより高周波ノイズが次第に小さくなる。
４．高度のマッピング
パーリンノイズから得られた値を基に、地形の種類（海、平地、山など）を決定することができます。
例えば、パーリンノイズの値が0.3以下なら「水」、0.3〜0.6なら「平地」、0.6以上なら「山」といった具合に決定することができます。
if (perlinValue < 0.3f) {
// 水
} else if (perlinValue < 0.6f) {
// 平地
} else {
// 山
}
パーリンノイズを使った自然なパターンの特徴のまとめ
値が滑らかに変わるため、急激な高さの変化がない自然な地形が生成されます。
スケール、オクターブ、振幅などのパラメータを調整することで、さまざまなパターンを生成できます。
小さな起伏の多い地形や、ゆるやかな丘陵地帯など、いろいろな地形が作成可能です。
このように、パーリンノイズを適用することで、ゲームやシミュレーションでよく見られる、自然で滑らかな地形やパターンを生成することができます。
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